トイレの後のウイルス感染

トイレの後のウイルス感染

あけましておめでとうございます。
2017年も皆さんにとって良い年になりますようにと願い、今日は「トイレの後のウイルス感染」についてご紹介したいと思います。

用便後の手洗いの必要性

みなさんはどんなときに手を洗いますか?

目に見える汚れが手についていれば洗うでしょうが、ついていないときでも、手を洗うタイミングはあると思います。外から帰ったとき、食事の前、そしてトイレの後。これらのタイミングでは手洗いは必ず必要です。

ここでは、トイレの後の手洗いの必要性について考えたいと思います。とくに大便の後の手洗いは、食中毒や感染症予防の鍵となる重要なタイミングです。とくにヒトの糞便由来のノロウイルスによる食中毒や感染症が大きな問題となっている現在では、用便後の手洗いが事故の拡大を防ぐ重要なポイントであるとして、国のガイドラインなどで注意が喚起されています。

ウィルスはどこに付着するか

そもそも用便後、手洗いするまでにどれだけのものに手を触れているでしょうか。男性を例にとって考えてみましょう。

まず、紙でお尻を拭きます。紙を介していますが、実は手に細菌やウィルスが付着している可能性はかなり高いと言えます。特に、シャワートイレを使用した場合、お尻が濡れた状態ですから、さらにウィルスなどの微生物を浸透しやすくなっています。

一説にはノロウイルスは、トイレットペーパーがぬれていれば、30枚程度通過するとも言われています。その手でズボンを上げます。ベルトも締めるでしょう。つまり、すでにズボンのファスナーやベルトのバックルにはノロウイルスが付着しています。その手でトイレの個室のドアを開けます。ノブや鍵がありますから、当然そこも触ります。

そして手洗い場へ。手でひねるカランの水栓なら、カランにも触ります。石鹸液の入った容器のポンプにも手が触れます。カランとポンプにノロウイルスが付着しました。そしてようやく手洗いです。すでに多くの場所にノロウイルスがついています。そこで最近では、用便後、個室内で手洗いが完結できるような設備にすべきだとの見解が広まりつつあるのです。

プロの手洗いは「衛生的手洗い」

手洗いには3ランクあります。

手を洗うことの重要性について述べていますが、手洗いにもランクがあることをご存じでしょうか。

手洗いは求められる効果に応じて、大きく三つのランクに分類されます。ここで言う手洗いには消毒することまでを含んでいます。

まず、一般家庭などで行われる手洗いです。「日常手洗い」と呼びます。目的は目に見える汚れを落とすことです。手洗い石鹸を使ってゴシゴシ洗って、汚れが落ちればOKです。結果的に、汚れと一緒に一時的に手に付着している細菌などの微生物も取り除くことができます。

次に「微生的手洗い」と呼ばれる手洗いがあります。これは食品取扱事業者、医療や介護などの感染予防を必要とされる事業者などが行なうべき手洗いで、「プロの手洗い」とも言われます。目的は目に見える汚れはもちろんのこと、手についていてはならない微生物(通過菌と呼びます)を除去することです。そのためには、手洗い石鹸でしっかり洗浄した後に、アルコール製剤などの消毒剤で殺菌・消毒することが必要です。

そして三つ目が、手術などの非常に高度な管理を必要とする手洗いで、「手術前手洗い」と呼ばれます。日和見感染でも話しましたが、手術時などの環境では、普通では感染症にはならない微生物汚染が大きな問題になってしまいます。つまり、ここではあらゆる微生物を完全に除去しなくてはならず、手洗い石鹸でしっかり洗浄した後、手術前専用の特別な消毒剤で消毒します。

「衛生的手洗い」の手順

「手術前手洗い」は特殊ですから、ここでぜひ知ってもらいたいのは「衛生的手洗い」です。飲食店に勤務する人、介護施設に勤務する人は衛生管理のプロです。プロの手洗いとして、「衛生的手洗い」をぜひマスターしましょう。具体的には手洗い石鹸でしっかり手を洗い、流水で十分にすすいだ後、水気を拭き取ります。そして最後にアルコール製剤を手指に擦り込むことで完結します。「洗って・拭いて・消毒」と覚えましょう。

傷口を細菌やウイルスから守るもあわせて御覧下さい。

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